春の吹き出物と「熱毒」
暖かい春の時期になると「ニキビ」や「吹き出物」のご相談が急増します。特徴として、このできものの多くは「赤みを伴った」ものが非常に多い傾向があります。 これはなぜでしょうか?春は「肝」に熱が発生しやすい時期ですが、実はこれが原因の一つでもあります。その他にも温暖化やストレス社会、食生活の変化などによる外界からの悪影響により体内に発生した余剰な熱が上気し、上半身、特に顔にできものとなって現れるのです。 できものだけではなく、口内炎、目の充血、目やに、口の渇き、のぼせなどの症状も現れるようなら要注意。春から夏にかけて「熱毒」に加えさらに「湿」のトラブルも増えてきますので、これに対し外からのケアだけでは少々手が足りません。
体内の上手な「熱毒」や「湿」のケアが必要になってきます。用いるアイテムとしては中医薬を中心に使っていくのはもちろんですが、これらに併せて「五涼華」(ごりょうか)や板藍茶(ばんらんちゃ)などを用いるのも効果的です。
熱毒を冷ますお薬は基本的には苦味が強く、少々飲みにくいものが多いものですが、良薬は口に苦し、これからの季節には欠かせない心強い健康の味方になってくれることと思います。もちろん生活習慣の改善や上手なストレスの発散法を見つけることも有効な手段です。
「にきびと漢方治療」
にきびは、思春期から40才前後まで、主に顔面・胸部・背中などに発生します。思春期にみられるにきびは、異常にひどくなければ生理的現象とみなすことができます。 にきびは、皮膚病ですが体の内部の状態と深い関わりがあり、 中医学では、内傷病と考えて治療を行います。アダルトニキビの原因はさまざまな要因が複雑に絡み合っていることが多いものです。
◆便秘 便秘と肌のトラブルの関係を実感したことのある女性は多いはず。 便秘になると、「熱」が体内にこもり、ニキビの原因になってしまうのです。
◆辛いもの・甘いもの 体を熱くする辛いものや油っこいものの食べ過ぎで、体内に熱がこもった状態になるとニキビができやすくなります。また、甘いものはニキビを化膿させる原因となります。
◆ストレス ストレスと女性ホルモンには密接な関係があります。ストレスを受けるとホルモンのバランスが乱れ、ニキビができやすくなってしまいます。
◆紫外線 紫外線を浴びると、ニキビの元であるアクネ菌が繁殖しやすくなります。 さらにターンオーバーや角質の乱れがおこり、ますますニキビができやすい状態になります。
◆ 睡眠不足 睡眠が足りないと、肌のうるおいが不足し、肌の調子が悪くなります 。また、睡眠不足からくるイライラも、ニキビを悪化させる原因になります。 一番目立つ顔に症状が出るので、一度出始めると大きなストレスとなってしまいます。ニキビの病因病機を考え自分に合った漢方薬 を選ぶことで、きれいな皮膚を取り戻すことができます。
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